●平成25年度徳島県立小松島西高等学校活動内容
 
 研究テーマ  「ビジネスの諸活動と経済・金融
   〜TOKUSHIMA雪花菜工房の活動を通して〜」
 
 1 研究活動計画
                      取  組  内  容  実施時期
(1) あすたむらんど徳島の活性化について企画する
 5月〜12月
(2)
 
J2徳島ヴォルティスのホーム戦をプロデュースし、プロスポーツチームを通して徳島を元気にする
 5月〜11月
(3) 地元産品を使った商品開発を行い、地域活性化に貢献する
 4月〜11月
(4)
消費者問題および消費者トラブルについて学習する
 4月〜 3月
(5)
代金決済について考え、クレジットカードやローンの仕組みについて学習する
 1月〜 3月

 
 2 研究内容
● あすたむらんど徳島の活性化について企画する
@取組の
  ねらい
 徳島県を知ること、地域や地元企業と関わることで、郷土愛を育み、将来、地域を支える人材となることを目指している。その中で、あすたむらんど徳島と連携し、商品開発やイベント企画などを通したPR活動を行い、活性化に取り組んだ。課題の解決を目指す中で、望ましい消費者行動や態度を育てることを目指した。
A取組の
  概 要
 ・発想法トレーニング(ブレーンストーミング、KJ法など)
 ・企業の課題について検討する
 ・あすたむらんどでの実施調査
 ・イベントでのPR活動(キーホルダー作り、アンケート調査)
 ・企画書の作成
 ・プレゼンテーションの準備・練習
 ・プレゼンテーション
 ・反省と課題
Bまとめ
 あすたむらんどでの実地調査では、プラネタリウムやカレイドシアター、体験工房などの施設を見学した。プラネタリウムでは星の明るさが世界一という投影機があり、約3万個の星を映し出すことができる。国内にも6台しかない素晴らしい施設であることが分かった。また、カレイドシアターでは、鏡張りの部屋に30台のプロジェクターや約15,000本の光ファイバーを設置しており、万華鏡の構造を利用している、全国的にも珍しい施設であることが分かった。この2つの施設を利用した企画ができないか考えることにした。また、体験工房では様々な工作を行っており、あすたむらんどのPRに利用できないかを考えることにした。さらに、施設内には観光地ではよく目にする、クッキーや饅頭などのおみやげものがなかった。著作権の関係であすたむらんどのキャラクターである「あすたむくん」を利用できていないという課題も見つかった。
 さらに、あすたむらんどについて、顧客のイメージやニーズを知るためにアンケート調査を実施した。
 ・アンケート項目
 ○性別  ○年代  ○住まい
 ○あすたむらんどといえば?
 ○あすたむくんを知っているか?
 ○あすたむらんどのイメージ
 ○あすたむらんどに行ったことがあるか
 ○一番心に残っていること
 ○あすたむらんどに行った感想
 ○また行ってみたいと思うか
 ○あすたむらんどに行かない理由
 
 ・アンケートから分かったこと
 ○あすたむくんは子どもに人気がある。
 ○行ったことのない人が意外に多い。
 ○リピート率が高い。
 ○プラネタリウムの印象が強い。
 ○やはりターゲットは子どもを連れたファミリー層。

・課題の解決

生徒が考えたアイデアは、i.おみやげ商品の開発、A.あすたむくんプロデュース、B.プラネタリウムでの結婚式であった。以上の企画をアイデアで終えることなく実現できるよう今後も継続して活動していきたい。現在、お土産商品の開発では、クッキーや饅頭を夏の完成を目指し、担当者と打ち合わせを行っている。また、徳島ヴォルティスの公式戦プロデュースでは「パッチンキーホルダー作り」ブースを企画し、大勢のお客様で賑わいをみせ、あすたむらんどのPRに成功した。

  
● クレジットカードやローンの仕組みについて学習する
@取組の
  ねらい
24年度実績をご覧ください。
A取組の
  概 要
Bまとめ
 内容については昨年と同様であり、インターネットでの電子商取引が普及し、クレジットカードでの決済が身近になっていることから、便利な反面、トラブルも少なくないことを学習した。また、電子マネーが身近なものになっていることから、SUICAやnanacoなどの電子マネーを実際に見せ、仕組みやメリット、デメリットを指導した。今年度はさらにネットバンキングの仕組みやビットコインという仮想通貨についても指導した。
  
 来年度に向けて
 
 2年間にわたり、「ビジネスの諸活動と経済・金融〜TOKUSHIMA雪花菜工房の活動を通して〜」というテーマで取り組んだが、本校では、企業と連携し、体験を通したキャリア教育の充実を目指した。イベントなどに参加し、実際に企業との打ち合わせや販売に携わることで、多様なコミュニケーションをとる機会ができる。そして、地域やお客様との関わりの中で、経済や金銭感覚、望ましい消費者行動、社会人としての使命や役割を考えることができた。また、この体験を日々の授業と関連させることで、生徒の意識が変わり、さらに深い学習につながった。さらに、社会で活躍する大人と関わることで新たな気付きや意識の変化があった。日々の授業との関連が不十分なことや、企画を考える時間が不十分なことなど反省すべき点はあるが、学校外に出ることで生徒の意識は確実に変わっているので、今後も継続して活動していきたい。
  
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