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藍の種蒔き(3月) |
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3学年の3月に次年度の活動を見越し、種蒔きをした。藍師から土作りや栽培法などについての話を聞き、子どもたちからは活動への気持ちの高まりが感じられた。
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藍の歴史(4月) |
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全国に5件しかないすくも作りが、上板町で今も受け継がれている理由や伝統を守っていく大変さを知ることにより、「もっと藍のことを知りたい。そしてみんなに伝えていきたい。」との思いをもった。
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藍の苗植え(5月) |
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技の館で藍の管理をされている方の指導のもと、大きくなった苗を学校園に植える。なかよし班活動(異学年集団)で6年生がリードしながら実施している。これから水やりや草抜き、施肥などの世話をしっかりしようという思いがさらに深まった。
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藍建て(6月) |
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地獄建てという伝統的な染色液作りの方法を教えていただいた。その行程についての理解を深めるとともに、日々の藍液の管理など、これからの仕事についても意欲的になった。
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商品化(6月〜7月) |
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家族や地域の方に聞き取りを行い、その上で、これまで学んだ様々な技法を使い、消費者の需要を考え、コースターやスカーフ、うちわなどを商品化した。毎日200グラムしか染められないため、子どもたちは根気よく商品作りに取り組んだ。日々の染めの体験や調べたことを商品に活かすことにより、達成感や成就感も得ることができた。
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刈り取りと藍こなし(8月) |
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登校日を活用し、なかよし班で刈り取りを行った後、藍こなしの見学に行った。また、活動の度にワークシートに文章化することにより、「仕事がこんなに大変だとは思わなかった。」「責任をもってしなければいけないんだ。」と、漠然とした職業や勤労に対する価値観を明確にすることもできた。
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藍作家(9月) |
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藍作家をお招きし、お話をうかがった。藍を心から好きであることが伝わるとともに、専門家でも、「時間をかけて様々な技法で苦労して製作した商品が簡単には売れない」と聞き、お金を得ることの大変さを知った。
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広告作り(9月) |
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昨年度実施したニンジン販売の収益金を使い、広告作りを行った。昨年の販売では、手作りのチラシやポスターを配布した。今年度はその経験をふまえ、自分たちで作った広告がより消費者のニーズや購買欲をかきたてるものになるよう、広告デザイナーの方に指導をいただいた。キャッチコピーで心を掴むことや文末をそろえ、文章をテンポよくして読みやすくすっきりした形にすることなどプロの知識や技術を学んだ。
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すくも作り見学(9月) |
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9月の最初の大安の日にすくも作りが始まる。湯気が立ちこめる寝床で、70度にもなるすくもを裸足で黙々と作業する職人さん達を目の当たりにし、子どもたちは言葉をのんだ。作業後、年季の入った道具はきちんと決められた場所に片付けられているのを見て、“道具は職人の魂”であることや、伝統を受け継いだ藍師の願いもわかった。「本物」からの学びは大きかった。
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販売体験(11月)・・・参観日に実施 |
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昨年に引き続き2回目の販売を体験するため、企画から準備、売り上げの精算まで子どもたちの手で行うようにした。出店に向けての話し合いでは、「幟や看板を作りお客さんの目を引くようにしたい。」「お客様の立場にたったマナーで接したい。」「キャラクターのお面を被り、呼びこみたい。」「去年のように、歌とダンスでアピールしたい。」など、たくさんの意見が出された。そこで、店作り・呼び込み・宣伝(ポスター)・値段つけ・売り上げを出す・利益を計算するなどの担当を決め、実施した。
販売当日、子どもたちは友達と協力しながらそれぞれの役割を果たすとともに、自分たちが学んだ商品の良さをアピールするなど、自分の気持ちや考えを消費者に伝えるコミュニケーション力の育成につながった。そして、地域の方々の優しさや買ってもらう喜びも味わった。
また、同時に子どもたちが学んできたことを発表する機会も設け、紙芝居や劇、ポスターセッションなどで、保護者や参加してくださった方々に思いを伝えた。
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売り上げから収益を計算(11月) |
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学習からすくもが6万3千円、灰汁をとるはいが5千円と知り、とても驚いた。利益をあげるのは大変だということは漠然とわかっていたが、さらにそれ以外の費用を差し引くと大きな赤字になることもわかり、お金を得ることの苦労を実感することになった。
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感謝の会とまとめ(12月) |
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本学習でお世話になった方々をお招きし、“藍パーティー”を行った。子どもたちは目的や相手を意識したり、工夫したりしながら、仕事の本質や販売での感動体験を伝えた。この活動を通し、勤労観を育むための表現活動も育まれた。
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