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事例4 −ロバのパンを一緒に食べよう− |
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毎月1回,本園で就園前の0歳〜3歳までの幼児を対象に未就園児園開放を行っている。在園児と一緒に遊び,ダンスやペープサートを見たり,お話絵本を聞いたりして一日を過ごす。
今日は園児と未就園児と一緒にロバのパンを買い,お昼ご飯にすることとなった。園児は家庭から持ってきた110円のお金で好きなロバパンを選んで買う。
パンを買う前から自分が欲しいパンを決めていたI児。「ぼくはチョコレートのロバパンがいい!」とT児が言い出すと,「ぼくも! ぼくもー」とA児,C児,M児が同調した。ロバのパンのおじさんに,「ジャムのロバパンください」,「いくらですか?」と尋ねたり,お金を支払うと「ありがとうございます」と挨拶をしたりした。
《 反省・考察 》
近くにお店がなく,買い物に行くには車でしか行けない。移動販売するお店に幼児はあまり馴染みがないようである。
スーパーマーケットへ行くとほとんどのものが揃い,コミュニケーションをとらなくても買い物が出来る。私たちが幼いときは,近所に駄菓子屋や八百屋等お店がたくさんあり,コミュニケーションをとりながら買い物をしていた。
商品が揃い,機械化され,言葉で表現しなくても買い物が出来る時代に,積極的に金銭教育の中で表現していかないと,自分の思いとは違った所で,金銭トラブルや犯罪に巻き込まれることを,保護者も教師も伝えていかねばならない。 |
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事例5 大河原高原で風力発電を見学して |
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今年度も引き続き『もったいないばあさん音頭』を踊っている。昨年の新学期当初は『もったいない』という言葉を知らず,首をかしげていたS,A児たちは,S「せんせい,○○ちゃんが折り紙をもったいないことしとう」「水の出しっぱなし,あかんよ」など,もったいないという歌とともに『もったいない』と言う言葉が聞かれるようになった。
3・11の震災後幼児と原子力発電所の事故のことや,風や水で電気が作れることも話した。大川原牧場に風で電気が出来る場所があると話すと「せんせい,S児のばあちゃんの近くにあるよ」。次々と周りの幼児が「牛の所行ったことある」と話が進み,保護者とも話し合ううちに,見学にいってみようという話になり,バス1台を貸切り近隣の幼稚園の園児とPTA役員とともに行くことになった。
電力会社の職員さんからの話を聞き,大きい扇風機に驚くばかりであった。電力会社の職員さんから,小さな風力発電(かざぐるま)を幼児たちはいただき大喜びであった。
園に帰ると,さっそくT,Q,S,P,O,A児が,かざぐるまを風車に見立てて風向きを考え,一番よく回る所を見つけ,「電気がいっぱいできるなあ」と電気を作ることをかざぐるまで見立てている。U児はそんな様子を見ながら,かざぐるまを手に持つのでなく,風力発電をイメージして,テラスの敷物にかざぐるまを突き刺した。かざぐるまがまわり電気が起こることを試している姿があった。
《 反省・考察》
園で金銭教育のアンケートをとると,水,電気,食べ物を大切にする気持ちは年齢に関係なく,大切にしようとする気持ちが保護者にある。
風力発電見学も過半数の保護者に参加していただき,風が電気に代わることに,またこの電力で徳島市全体の電力がまかなえることに驚いていた。幼児はかざぐるまをいただいて,風=電気ができる仕組みはわかったようである。 |
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