●平成25年度徳島市・板野郡技術・家庭科(家庭分野)金融教育部会活動内容
 
 研究主題

深く考える授業の創造

 
 ねらい
 研究目的は深く考えることがテーマになっており,自分の意見と友達や周りの意見を参考にして,よりよい選択をした消費行動ができるよう支援する学習を目指す。消費生活について大切な知識をしっかりと身につけ,その知識を工夫し創造する力をつけることを目標としている。中学校生活の大きな行事でもある修学旅行に向けた買い物について,よい消費行動ができたかなど,深く考える授業を展開し,よりよい消費生活をするために必要なゆさぶりをねらいとしている。
 
 活動記録
 
  4月
 
 
 
 
 
 
 技術・家庭科部会 研究協議
     「年間計画の決定」
  アンケート集計
 研究の主な方向と年間指導計画の作成等を行った。ホワイトボードを使っての学習やカタログを作成することなど行った。また,授業の途中と最後に行うアンケートも作成した。
  6月
 

 研究授業,研究協議
   城西中学校の教諭による「自転車を購入しよう」という授業を行った。
  7月
 

 技術・家庭科部会 研究協議
   教材教具づくりの研修会
  8月  研修会,年間指導計画の見直し,基礎・基本の洗い出し
  9月  授業検討会・教材作成
 10月


 研究授業・研究協議
   川内中学校の教諭による「カメラの購入を検討しよう」という題材で研究授業を行った。そのあと,授業検討会を行った。
 12月  反省・アンケート実施,金融教育発表
  1月
 
 教材作成
   カメラのカタログ作成,ホワイトボードを使用した学習の手立てなどを考えた。
  2月
 
 
 
 研究授業
   北島中学校の教諭が「カメラの購入を検討しよう」という題材で研究授業を行った。そのあと授業検討会を行った。教材の見直しを行った。
  3月
 
 
 研究授業・本年度の反省
   松茂中学校の教諭が「カメラの購入を検討しよう」という題材で研究授業を行った。そのあと,授業においてのこれまでの反省,今後の検討会を行った。
 
 <金融教育発表内容>
  中学生の消費行動を知るためのアンケート結果から,7割の生徒が買い物で失敗をしており,中学生の消費行動の問題点として,購入前の情報収集が不十分であり,購入後に使用することを想像できずに購入しているという実態がわかってきた。消費生活の学習において,これらの課題を解決するための学習計画,授業の展開,ワークシートや教材の工夫が必要であると考えた。この課題を解決するための学習の柱として,次の四点について重視した学習方法を中心に進めた。@基礎・基本の意識的な取り組みの必要性A消費行動の疑似体験を行うBグループ活動を充実させる授業を行うC衣生活と消費生活をつなげた題材構成の工夫とした。これらの取り組みによって学習後の考えが深まり,おかれた状況を深く考え,意志決定できると考えた。
 また,消費者情報センターの方に賢い消費者になるための出前授業をしていただいた。生徒たちの普段のトラブルにおいて携帯電話を活用したものが多く生徒らも大変興味を持って話を聞くことができた。「うまい話にのらないようにしたい」など生徒らの意見があった。
  

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カメラのカタログ作成について 
授 業

ねらい
  小学校では,小物や文房具の購入の仕方などを学習する。中学生では,さまざまな購入方法や支払い方法が可能な電化製品や自転車などを取り扱うこととしている。今回の研究では,修学旅行に持って行くものとしてカメラを選択させる授業において,工夫し創造する能力を育成する。
授 業

概 要
  「カメラの購入を検討しよう」という学習を研究の柱としている。この学習の初めに,広告の読み取り方などを学習し,自作したカメラのカタログから必要な情報を読み取っていく。カタログには,これまで学習した消費生活の基礎的・基本的な知識が盛り込んでおり,その知識を生かし,広告の落とし穴などにも注意して選択する。
成 果

課 題
  カメラの広告では,ペーパーカメラという携帯のアプリを利用し,写真を撮影したが,既存のものを作り替えることが著作権にかかわってくるのではないか,ということで今後の研究で改善していくようにしたい。また,カタログは実際のカメラのカタログから,学んだことを注目できるよう工夫したため,学習した内容を生かして,カメラの選択ができ,その選択に96%の生徒が納得したと答えた。検討をくり返し行い,実生活に生かしていけたか今後アンケート調査などから見ていきたい。

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ホワイトボードを活用した授業
授 業

ねらい
 生徒の考えが可視化するためのツールとして,ホワイトボードを活用した。自分の考えが,設定条件前(何も条件を与えない)から設定条件後(修学旅行に行く準備)になって変わっていく様子を授業の中で展開することがねらいである。
授 業

概 要
 ワークシートでまとめた選択した理由をホワイトボードに示し,その後変わった動きをホワイトボードに書き,グループで発表する。また,消費者のトラブルの事例から,学んだことなどもグループで話し合い,その内容を書き込んだ後,黒板へ掲示することで,他のグループの話し合いが見えるようにした。
成 果

課 題
 ホワイトボードが小さいため,一人の意見しか書くことができない。個人の発表はそれでよかったが,グループの発表では,もっと大きなホワイトボードでないと記入できない。しかし,黒板に書いたり,ホワイトボードに記入することは,大変意欲的で,学習効果があがり,発表なども活発にできるようになった。
     
   
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